2014年04月19日

いよいよ合格者数減の方向へ?

先週の話です。

「司法試験「合格1500人」に=自民調査会が提言

 自民党司法制度調査会(会長・丸山和也参院議員)は9日、年間2000人程度で推移している司法試験の合格者を、2016年までに1500人程度にする緊急提言をまとめた。合格者を減らすことで法曹の質の向上を図る狙い。谷垣禎一法相や下村博文文部科学相に近く提出する。(時事通信)」


けっきょくこの流れなんですよね。
ただ、1500人だろうが1000人だろうが、これで喜ぶのは、これから法曹を志す人でもなく、また、本来の制度改革の主眼であったと考えられる国民(の利益)でもないと思います。
まず、法曹になりたいと思っている人の中で、受験前の段階から「法曹の質の維持ひいては就職難回避のためにも合格者数は少ないほうがいいから賛成」と考える余裕のある人が果たしてどれくらい存在するでしょうか?普通に考えれば合格者数が減らされることに反対すると思います、普通。
つぎに、そもそも賛成する人は法科大学院に行かずに予備試験ルートでささっと合格していくかもしれませんから、法科大学院制度を前提に推移している(今後も続く)ことと相いれない状況に陥るかもしれません。

たしかに、ロー進学者数の著しい低下に付随して、合格に値する人を合格させるために(イコール誰でも受かるような事態にならないように)合格枠を絞るとかいうのであれば理由はあるかもしれません。けれど、この提言での理由は法曹の質の点です。
毎度のことですが、質ってなんですかね。
思い返せば、私が知る限りでですけど、「法曹の質の低下」という言葉を目耳にするようになったのは、たしか第一回新司合格者が加わった司法修習における二回試験の不合格者数が過去最大になったときじゃなかったでしょうか?
そのときも散々言われていましたが、この場合の質ってなんですかって話ですよ。
多様な人材が結集したであろうはずの新司第1号合格者たちが本当に人として社会人として(旧司上がりよりも)質が低いなんてことは常識的には考えにくいです。けど、論調はそうではかったと思います。

それはさておき。
改革の方向性が暗雲しか立ち込めていないと感じます^^;
私がもし今大学生だったら公務員(法職系か行政職)志望、あわよくば予備試験ルートで受かったらいいな、ってところではないかと思います。
法科大学院進学はほぼ無いかも…
法科大学院制度が前提に置かれている時点で、いまの改革路線は矛盾を孕み続けざるを得ないことと思います。

たとえば・・・ですけど、現制度の骨格を残すのであれば、@予備試験に旧司同様の受験資格(制度趣旨からすればさらに経済的事情なども必要でしょうか…)を設けると同時に、一般教養科目を廃止し適性試験を必須にする(そもそも適性試験自体ロー入試においても不要だと思いますけどね…)、固定化された合格者数の下に厳格審査する、Aロー修了見込者に共通試験を年に複数回実施し、修了基準を共通化する(本来、新司法試験がこの役割を果たすように仕組まれていたはずですが、乱立認可のために不可能に。)、という感じに双方から本試験受験資格の取得段階で絞っていくのはどうですかねぇ。
いや、受験する側からすればまったく魅力のない仕組みですよ^^;
けど、いまの改革路線はくしくも志望者目線にはなっていないので、こうしたほうがまだマシかな程度のif論ですw
一番手っ取り早いのは誰もが言うように、法科大学院制度を廃止して旧制度に戻すことでしょうね。
あるいは、いまの受験資格を取っ払うことでしょうか。
進学者の心理としてはあくまで「『5年で3回(改正後は5回)』というチャンスを2〜3年かつ数百万円を投資して買った」というものでしょうから、この制限がなくなれば、少なくとも死ぬまで受験資格を失わずに済むという意味で無駄な買い物にせずに済みますから。

あと、弁護士の就職難を理由に合格者数を減らすべきという論理も受け入れがたいです。
判事や検事は未だに十分でないはずですし、弁護士にしても自治体や企業内弁護士のニーズはかなり高いはずです(要は以前のような高給取りのイメージを払拭しれ行動できるかどうかかとw)。
修習生の就職率も、初年度は低くても法務などへの就職も合わせれば高いという話を聞いたこともありますし。

ともあれ、これから法曹を目指すという方は現状と今後の展開に注視しつつ、法律学以外の勉強もやっておいて損はしないと思います^^
とくに語学とITはまだまだ強力な武器になると思いますから。
私も英会話はイチからやり直してます(苦笑)
posted by しゃらら at 17:00| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 新司法試験 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年04月14日

信じるべきかどうか

司法試験制度改革について、先日報道されたとおり「5年で5回」案が閣議決定を経て衆議院に提出されました。
まだ審議されていないし審議日程も不明。これが現況です。

こないだ辰巳からのメルマガに、“今年はチャンスだから必ず受けるべき”という趣旨の記事が載っていた(と思います)。また、ハイローヤーには「おわかりですね」と前置きの上、受け控えはもはやあり得ない、と書いてありました。

たしかに、何事も起こらなければ個別審議するなり一括採決されるなりして可決されるものと思われます。ですが、100%絶対ではありません。今国会の他の重要法案をめぐる攻防次第では審議日程に組まれず継続審議もしくは廃案になる可能性もなくはないわけです。何より突っ込みどころ満載の法案です(笑)。
そういうわけで、私は受験予備校があたかも法案成立はほぼ間違いないといった印象を触れ込むのはどうかと思います。
もちろん、受験は自己責任ですし、これで何か不利益につながったとしても文句は言えませんけど^^;

というか、この改正趣旨をみて異議を唱える議員がいないとしたら、そのことのほうがよっぽど問題な気がしますね(苦笑)
正しい抵抗野党なら、この突っ込みどころ満載の改正案を叩きまくるのではないでしょうかww

受験生目線で見ても、この改正案が必ずしもプラスになるとは限りません。
そもそもこの「5年」という制限自体が何ら正当な理由がないわけです(要は追い出す口実です)。
それでも、ひとまず5回に改正してみようといった過渡的な改正がなされれば、次の抜本改正は当分先になってしまうと私は思っています(受験科目の変更の件は近いうちに別途
改正作業が行われることは明言されていますが…)。

会期ぎりぎりに審議される可能性が高い気はしますけど、もし次期に流れた場合、受験申込みが11月下旬から12月上旬ですから、翌年度本試験には間に合わない可能性も出てきそうです。

さてさてどうなることでしょうかねぇ…


あ、重判出ましたよ〜♪



posted by しゃらら at 00:21| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記等 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月23日

「5年で5回」の件

去年、以下の記事を書きました。

http://sharara-ra.seesaa.net/article/366896815.html


その後の経過について、次のような記事があります。


司法試験、5年で5回までに緩和 改正法案を閣議決定

安倍内閣は4日、法科大学院の修了者が司法試験を受けられる回数を、修了後5年で「3回まで」から「5回まで」に増やす司法試験法改正案を閣議決定した。法科大学院の志願者減の一因に受験機会の少なさがあるとされており、人気回復につなげたい考えだ。今国会での成立を目指す。』(朝日新聞電子版より)

今国会である第186回国会の会期は6/22までとなっています。


これはなかなか難しい時期にかかっていますね^^;
改正の善し悪しはこの際置いておくとして、改正されればたしか2015年本試験からさっそく適用するという流れだったと思うので、私含め2011年3月以降に受験資格を取得した人にとっては今国会の動向は非常に気になるところですね。

一応私のほうでも注視し、こちらでアップする予定ですが、願わくば4月末までには改正案が衆院通過してほしいところです^^;

というか、受験制限する意味はもはや無い気がしますけど…


posted by しゃらら at 16:59| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 新司法試験 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

最近の新刊図書

@憲法判例インデックス

憲法判例をインデックスシリーズ化するのは無理があるように思います。
本シリーズの利点はその肝要さと参考文献へのアクセスのしやすさにあると思うのですが、憲法判例を、となると、やはり解説を充実していただく必要があるでしょう。とりわけ射程は必ず触れてほしいというのが心情だと思います。
ですが、本シリーズの方針に従うかぎり、中途半端にならざるを得ない気がします^^;

A憲法判例(第7版)

そこで、憲法判例集としては百選か本書を使うのが多数派だと思います。
個人的にはWセミの短答六法(旧名称)がまとめ用に便利だと思いますけど笑

Bケースブック行政法(第5版)

久しぶりの改訂ですね。
ケースブック持ってない人は買って損はないと思います。

Cロープラクティス各法(第2版)

基礎が一番大事!ということで、人気シリーズがまとめて改訂されました。
とくに人気の民訴のリンクを貼っておきました。
私も民事系は本シリーズを使ってます。
民事系は使い勝手も含めた決定版的な問題集が見当たらないので、重宝すると思います^^;

D事例から刑法を考える(第3版)

改訂されるようですね。
どうせ解きなおすなら買い替えてしまったほうがよさそうですね苦笑
ちなみに、本書も良いのですが、事例研究刑事法Tもなかなか良いですよ。
たとえば、起案は事例研究、いろんな思考を巡らせたいなら本書を読み進めながら検討していく…なんて使い分けもよいかもしれません。
私はどちらも起案しましたが、圧倒的に事例研究のほうがサクサク進められますWW

E刑事訴訟法判例ノート(第2版)

やっと改訂。
インデックスシリーズのように見開き1件の強みが活かされていると思います。

Fロースクール民事訴訟法(第4版)

これまた久しぶりの改訂。
相変わらず高価ですしでかいし重いし、の一冊ですけど、指定図書になっているなら頑張るべき一冊ですよね苦笑
とにかく予習と、登校時の荷重ぷりが苦痛でした^^;
努力に見合った成果が必ず得られる本でもある、と思っています♪

G小ネター経済法ノート

予備校で講座を持っている合格者が受験時代に作成した論文対策ノートをkindleで販売しているようです。
ページ数的には私のノートと同等でした。
まぁ、安価なので試し買いしてみてもよさそうですね。
独禁法については基本書を読んで、審判決例の言い回しを引用することで、わりと簡単に自力で論証ノートを作れます。
問題は、事例にあたってどの類型が問題になるのかの見極めができるかどうか、そして、各要件の適切な検討手順を踏まえた上での妥当な結論に至っているかどうかです。
「経済法は覚えることが少なくて簡単」という評判をまんま鵜呑みにしてしまうと、激しく後悔することになるでしょうね…苦笑
なんというか、知識ありきではなく、どれだけケースを潰したかがカギになってくる科目だと思うので。
その意味では、前回の本試験1問目は本当に苦労しました--;

私が把握してる直近図書はだいたい以上の通りです^^



posted by しゃらら at 11:13| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書・法律図書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月21日

Surface2

先日、マイクロソフトのSurface2を購入しました!

知っての通り、XPのサービスが終了するのを受けての購入です^^;
本当は去年の暮れに購入するつもりだったのですが、どこも在庫切れ状態で、わりと早く届くとのうわさを聞いてビックカメラ.comで手続したら、7日後に届きました☆うわさは本当だった笑

今まで使ってたPCはロー入学時に購入し、ずっと愛用してきたけど、今後はバックアップ用にオフラインで利用するつもりです。SSDなので安心ですし笑

今までのノートを一元管理しようかとも思いますが、しばらくは紙媒体のままでいいかな...
自宅PCはウィンドウズ7ですがあまりメインで使ってなかったため、XP→8まで一気に飛んだ感じww
慣れたらone note使って勉強しましょうというA君の要望に応えるためにも早急に勝手を知らなきゃ汗

Surfaceは有線接続できないので、ついでにWi-fi環境も整えてしまいました。
数年ぶりに自室に無線LANがつながって、判例検索だの、試験ニュースだの、いろいろ捗りますねやっぱり^^
外では、私のスマホはテザリング非対応のため、公衆無線LANを利用しようと思います。
ひとまず近所のスタバ、それと近々モスがオープンするので、それらの無料サービスに登録しました。
気分転換や知人と会う時には、これからはSurfaceが手離せなくなりそう^^;

更新頻度もアップできたら、と思っております♪
posted by しゃらら at 04:16| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記等 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月04日

大雪で…

先日の大雪は本当に大変でしたねぇ^^;

私は予定していた行事が中止になりました。あーあ…


大変といえば、隣家の屋根からの落雪でうちのフェンスが壊れた件です(苦笑)
隣家はうちより後に建てられたもので、基礎工事の段階からうちの境界に近すぎると親父が申し出ていたのですが、築造されてからさらに驚いたのは、その屋根の傾斜角度でした。
で、今回、ついに危惧していた事態になったわけですよ〜

当然、うちとしては隣家にフェンスの修理と雪止め等適当な措置を講じるよう求めました。
この場合の法的根拠は工作物に関する所有者責任(民法717条1項)で、工作物の「瑕疵」については218条に抵触する建築物であるという客観的状態を主張すれば十分であると考えます。
すなわち、218条は「土地の所有者は、直接に雨水を隣地に注ぐ構造の屋根その他の工作物を設けてはならない。」と規定しており、雪もここに含まれると解されます(なお、ある弁護士は類推適用と記していましたが、川井先生は「適用」と記述しています。)。そういうわけで、屋根から落ちた雪がうちの土地にすべて落ち(というか、以前から雨や雪がうちに流れ落ちてフェンスや土壌が傷つけられていたのですが、そこは“お隣さん”ということで我慢していたんですけどねw)、かつ、フェンスをなぎ倒したという客観的事実そのものこそが218条違反を物語っているわけです。
なので、隣家に設置・保存上の「瑕疵」があることは明白で、土地建物の所有者である隣人は無過失責任を負うので修理費を全額負担してくださいね、と。

お隣さんは基本的に理解してくれており、修理費(フェンスはじつは高価なのですw)を負担していただける方向で進んでおります。

ただひとつ気にいらなかったのは、隣家の建設業者が見に来た際に「ブロック塀にしてはいかがでしょうか?」とか「弁護士と相談しますので…」などと抜かしたことでしょうかね。

いや、うちはあんたらと関係ないんでww
というか、子どもが数人いるお隣さんのことを考えるのなら、震災時にブロック塀の倒壊により二次被害を引き起こしたことからしてもこんな馬鹿げた提案するはずがないですよ、常識的に。要するに、この提案は将来的に自社が受けうる求償リスクを最小化したいがためのものでしょう。ゴミめ・・・

そもそも工作物責任の法的関係は三面ではありません。つまり、被害者であるうちは所有者であるお隣さんに対して損害賠償を請求でき、賠償責任を果たした場合、お隣さんは瑕疵ある工作物を設けた建設業者に対して求償請求できるというのが717条の全体構造です。なので、うちと建設業者との間では、民法上、直接何かを請求するという関係にはないのです。
念のため、お隣さんがゴネた場合に備えて本人訴訟の提起も見据えているのですが(まぁゴネないと思いますけどw)、この場合の訴訟当事者はあくまでうちとお隣さんです。建設業者は求償義務の範囲に関わってくるので訴訟参加を申し出るかもしれませんけど、私は異議を述べますよ、はい。

ところで、想定される抗弁としては何があるでしょうか?大規模自然災害で不可抗力の抗弁ですかね?
ですが、川井先生曰く、717条の責任は民法で一番重い責任規定であるとのこと(危険物責任)ですし、また、潮見先生曰く、瑕疵の有無は、まず具体的に生じた危険を度外視した上で通常予想される危険を確定し、次にそれに対して通常備えておくべき安全性を確定し、事故時を基準に判断するとされています(客観説)。
ということは、たとえ今回の雪が記録的大雪であったからといっても、それを理由に今回隣人が免責される可能性は著しく低いと思います。そもそも隣家の屋根の傾斜角度に対する雪止めの個数が明らかに不足していますし、すべての雪が一気にうちに落ちた際にも近所の屋根にはどこも大量の雪が積もっている状況でしたから。

危険物責任である、という点については今回強く実感しました。
たとえば、かりに隣家がうちの境界から十分な距離を確保しており、屋根から落ちた雪が隣家の土地上に落ちた場合、その瞬間そこに子どもがいたら…という状況を想定すれば、その危険性を容易に想定できます。
まだ小学校低学年の子どもですから無事では済まないでしょう。そういう危険性があったわけです。
どういうわけか日本の家屋って境界ギリギリに建てて庭を少しでも多く取ろうとしているように感じますけど、今回のような問題を未然に防ぐには、あと1〜2mくらいでいいから境界から余裕を持たせておけばよかったのではないでしょうか。逆に言うと、そうしなかったがために、あとで補修なり補強なりで費用がかさむわけですし、それを怠り続ける限り延々と責任問題を生じかねないわけですから。
ほかの人の話を聞いても、今回の大雪で車のガレージが隣家の雪で潰されたとかいったことが散見されますけど、“お隣さん”だから言い出しにくい…という空気が漂ってますね…ガレージもかなり高額ですが!ww
posted by しゃらら at 13:00| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | あいさつ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月30日

最近の新刊図書等

大変ご無沙汰しておりました^^;

司法試験制度見直しの件はあのショボイ議論のまま動きそうですね。
「5年で5回」になると、合格率が下がる懸念は出ていますが、反面、今までであれば受け控えるであろう人もお試し受験(何より模試代が浮きますw)をするでしょうから、結局受かる実力のある人が受かるという点であまり差は出ないのかなぁ…などと思ったりもしています。


さてさて、しばらく新刊・改訂チェックしないうちにだいぶ発売されていますので、いくつかピックアップ。

@憲法判例百選@A

私は買っていません。買う予定も特にありません。

A行政法解釈の基礎―「仕組み」から解く(橋本先生)

 さきに注意点を……。『事例研究行政法』とのコラボ!第3部の解説あり!とセールスポイントにあったので期待を込めて買いました。ですが、第3部の解説は第1問だけです(汗)。また、本試験過去問についても全年度ではなく、平成18・19・22年度だけですから、それらあたりを期待して買うべき本ではありません。
 本書は、個別行政法の解釈技術それ自体に焦点を当てて、事例問題につき現場思考による起案能力の向上を目的として、橋本先生が挙げる5つの「行政法思考(=頭の働かせ方)」を活かして個別行政法の解釈技術を習得しよう!というコンセプトのものです。
その5つとは、@時間軸に沿った「仕組み」の解析、A行為要件・行為内容の解析、B規範の階層関係の解析、C制度趣旨に照らした考察、およびD基本原理に照らした考察を指しており、@ABは法的仕組みを解明する際の定番となる“頭の働かせ方”を提示するもので、CDは個別法の法的仕組みの解析後に具体的紛争を念頭に起案する局面で説得力ある論理展開をするのに有効となる“頭の働かせ方”を提示するものです。
なお、これらは問題に応じて選択的・重畳的に使い分けるべきものなので、憲法でいうところの誤った三段階審査の使い方みたいに陥らないようにww
もう少しお話すると、これらは簡単に言えば、@は事例における経緯や法律関係の変化を表に要約摘示し視覚化すること、Aは関係条文から≪主語+行為要件(処分要件)+行為内容≫を読み取る作業、Bは法律・政省令・条令・行政規則などの位置づけや根拠法令・関連法令の位置づけなどを把握すること、Cは制度趣旨を解釈論に反映させること、Dは法律による行政の原理とかそういった基本原理に立ち返って問題を考察しようというものです。内容的には皆さんも暗黙的に実践しているものがほとんどかと思われますが、これらを意識的に行えるようになるために本書が有効です。
これら5つを各章ごとに解説するとともに、各章末に総合問題・実践問題が丁寧な解説付きで掲載されていますから、これらを通して「5つの行政法思考」を実践することが可能となっています。

B基本行政法

 姉妹本に先行の『基本刑法』があります。

C要件事実マニュアル

 改訂されました。

D工藤北斗の合格論証集

 予備校講師をやめられる日は近いのでしょうか・・・
posted by しゃらら at 14:34| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書・法律図書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年11月20日

自動車運転死傷行為等処罰法が成立しました。

「自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律」がついに両院で可決・成立しました。

※詳細はこちらをクリック

注)これとは別に刑法の執行猶予等絡みの改正は既刊の六法に反映されていますが施行はかなり先なのに対し、本法の施行期日はけっこう早いです!来年には施行されているので要注意!(つまり、平成27年度の試験から出題されるのは本法から…)

附則第1条「この法律は、公布の日から起算して6月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。」


目玉はやはり無免許運転の処罰と特定の病気による運転を取り締まる点でしょうか。
中間刑の導入により、危険運転致死傷罪or自動車運転過失致死傷罪という両極に縛られる必要がなくなりますね。
また、以前にも話したかと思いますが、本法の成立によって各法にも影響が生じます。
たとえば、刑法においては、自動車運転絡みの条項はすべて削除され、この特別法に移されます。
つまり、現行208条の2の危険運転致死傷は削除され、直後の凶器準備集合罪の規定が繰り上がって208条の2となります。また、現行211条2項の自動車運転過失致死傷も削除され、新法に移ります。
刑事訴訟法においては、新たに被害者参加対象事件に新法の事件が対象にされるようです。
このほか、道交法はもちろん、労働関係規定等にも微妙に影響していくので、新旧条文対照表の目次をチェックしておくとよいと思います。


あと、余談ですが、藤田宙靖先生の行政法総論がついに改訂されました。
たしか定価7,000円くらいの高価なものですが、時間に余裕のあるうちに手に取るのはありかもしれないですね。
posted by しゃらら at 14:38| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記等 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年11月03日

最近の新刊図書

@『会社法判例インデックス』


刑法各論の発売が待たれるなか、会社法が先にでますw
会社法だけで160件ですからかなりの数ですね。
私は買うか迷っていますが、ひとまず会社法に関しては本試験時に手応えを感じられるほどの答案を書けずに終わったので、ロープラクティスから出直そうと考えています。


A有斐閣判例六法平成26年度版


今年は買い替えました。
そして、デイリー六法は買いませんでした。
今回の改正では刑法の刑罰部分の規定かなり改正されましたが、施行はまだ先なので今買わなくても問題ないです。


B『憲法判例百選(第6版)』


近刊ということです。
ついに改訂されますか〜・・・
買うべきか迷うところですが、ロー生は持っていたほうがいいかもしれないですね。


C『肢別本(平成25年度版)』


今回から巻末に条文虫食い問題が追加されました。
なかなか便利だな〜と思ったのですが、商法に関しては会社法の条文問題しかなくて、商法がないのが痛いですw
私は肢別本は昨年度のを使っていますので、買い替えの予定はありません。

posted by しゃらら at 12:45| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書・法律図書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年10月12日

新司平成23年度刑事系第2問

年内に直近の過去問をチェックしようという話で、A君とこの問題を検討しました。
この年に初受験(もったいない利用法ですが、模試を受けてなかったので一回とりあえず受けた回でもある苦笑) したので、検討自体は2度目ですが、何度解いても同じことを思います。

「どれだけ要求すれば気が済むのか試験委よ…」

この問題はおそらく過去最悪の問題ですが(検討事項が膨大すぎて構成段階で地獄を見るのもありますが、何より現認者と逮捕者が違う点は気にせず採点する…って、アータそりゃないよww)、それでも2位の方の答案を見てすごい!!と感心させられる以上、検討しないわけにはいきません(笑)

採点実感を読んでもわかるとーり、逮捕等は令状の発付を受けてはいるものの要件論は展開する必要があり、これをショートカットするとおそらく不良答案行きなのでしょうね…
別件逮捕の書き方は2位答案の展開が別件基準説ではよい…というか、ベストだと思いました。
今まで余罪取調べの限界論だと言われてはきたものの、実際にどうやって書くのが良いかはずっと迷ってましたが、もうこれでいい!と。まぁ、もう出ないでしょうけど…

設問1については乙の現行犯逮捕のところの作問ミスのおかげで逮捕の必要性以外にも明白性を検討してなけなしの時間が飛んだ人もきっと多いですが、共同逮捕とか展開することになるのかなぁ…事情が皆無なのでどうしようもないのですけどね(苦笑)

設問2は、資料@は一見すると【捜査報告書→メールの印刷・添付→Bの供述→甲・乙の原供述】で再々伝聞となってしまいそうです。
ですが、採点実感にはそんなこと書いてありませんし、出題趣旨には「再伝聞」とあるだけです。
そこで、(いろいろミスを犯した上に心のない「心からおわび申し上げます」ですでに不信感しかない)試験委の意向に沿うにはどう考えるべきかをひたすら検討しました。
以下、私たちの私見的な分析ですので悪しからず。

まず、採点実感では「捜査報告書全体」は法321Vで伝聞例外に当たることを前提にしろと言っています。
ここでやってはいけないのは、(再々伝聞の事態を避けるために)機械的録取で非伝聞と構成してしまうことです(合格答案集を見てもわかるようにこの構成をした人は多いです、いや、本番にこれを解いた身としては仕方ないと思いました…苦笑)。
おそらくですが、ここは例の犯行再現写真と同じ発想で考えれば良いのではないかと思います。
つまり、報告書それ自体と添付部分とは区別して検討するというアレ。
これが正しいとすれば、採点実感のとおり、メール@については再伝聞の流れに落ち着きます(再伝聞の用語の使いどころがBではなく甲・乙のところなのは私の理解と違いますが)。

要するに、報告書とメール@というふたつの伝聞証拠がいわば併存していると捉えるわけです。
メール@の処理手順は、まずBの供述(メール化した点)で法321TBを、つぎにその中に含まれている甲・乙の供述で法324条を類推適用し、原供述者ごとに適用条項を変えて論じることになりますよ、と。
ちなみに、甲と乙を分けて書いたり、供述部分をそれぞれ分析することまで要求されているわけですが、こんな問題を作成者自身が満点取れる答案をたった2時間で書けるか問いただしたくなります、それくらい辛いです。

愚痴込みでいろいろ書いてしまいましたが、以上が私見です。確証はありませんが、そうせざるを得ないかと。
なお、論文下位の不合格答案をみて、基本知識に差はほとんどなく、ただ、検討上の矛盾を起こしたり、基本理解までは不十分な知識の使用が疑われると一気に点数を落とすのかなぁと思いました。

事例研究Uの問題3で別件逮捕をもう一度復習しておきたいと思います(笑)
posted by しゃらら at 16:14| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 新司法試験 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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